今日は脂質についてのお話です(^O^)
前回、糖質制限の方に「良い脂を摂りましょう!」とお伝えしましたが
何をもって良い脂なのか、、、
イマイチ分からないですよね。
今日は脂質の種類や働きいついてお伝えしますので、参考になればと思います!
まず、脂質とは?
体にとって重要なエネルギー源で、1gあたり9kcalのエネルギーを生み出します。
余った脂質は貯蔵され、必要に応じて使われます。
また、細胞を構成する成分の一つでもあり、ホルモンを作る材料ともなります。
脂質は3タイプに分けられます。
《中性脂肪》
貯蔵脂肪として、体の中で蓄えられます。
血液検査の結果でもよく目にしますよね。
検査値が150㎎/dLを超える方は注意が必要です。
《リン脂質・糖脂質》
細胞膜の構成成分です。
ここではこれ以上触れませんので、こんなのもあるんだな~という認識で結構です。
《コレステロール・脂肪酸》
コレステロールも細胞膜を構成する成分の一つです。
また、ステロイドホルモンや胆汁酸の前駆体としても知られています。
脂肪酸は様々な脂質の構成成分であり、エネルギー産生の前駆体でもあります。
(中性脂肪はグリセロールに脂肪酸が3つくっ付いた形をしています。)
今日はこの脂肪酸に焦点を当てたお話です。
ちなみに、、、
何度も登場しているこの図ですが、ここでの脂肪が中性脂肪です。
中性脂肪を分解すると、グリセロール(グリセリン)と脂肪酸に分かれます。
エネルギー不足時、グリセロールは糖を作る際の材料として使われ、エネルギーを産生。
脂肪酸も形を変えながら、エネルギー産生の材料として使用されます。
では、脂肪酸についてです。
脂肪酸は構造により分類されます。
まず、①二重結合があるかないか
構造の中に二重結合がないものを、飽和脂肪酸。
二重結合を持つものを、不飽和脂肪酸といいます。
ちなみに、不飽和脂肪酸はほとんどシス型です。
(後にトランス型というのが出てきます。区別で知ってもらいたいだけなので、ふ~んと聞いておいてください。)
このシス型というのは、融点が低いため
不飽和脂肪酸は常温で液体のものが多いです。
植物性の油脂や魚類の油脂に多く含まれています。
思い出してみれば、魚の脂やオリーブオイルって固まってないですよね。
反対に飽和脂肪酸は融点が高いので、常温では固形です。
動物性の油脂がこれに当てはまります。
そして、②不飽和脂肪酸には3種類あります。
n-3系・n-6系・n-9系と数字が違うのは、二重結合の位置を表しているんです。
(この中でもn-9系のオレイン酸は、二重結合を1つしか持たない一価不飽和脂肪酸といい、n-3系・n-6系は二重結合を2つ以上持つので多価不飽和脂肪酸といいます。)
ここで重要なことを言います!
人間の体で作れない不飽和脂肪酸がある!
ステアリン酸(飽和脂肪酸)からオレイン酸(不飽和脂肪酸:n-9系)は作れますが
n-3系・n-6系の不飽和脂肪酸は作れないんです。
(n-〇系の系統が変わる変換ができない)
そのため、体の中で作れない脂肪酸は食事から摂取する必要があり
それらを必須脂肪酸と言います。
しかし、必須だからいっぱい摂らないと!という訳ではありません。
n-3系は積極的に摂っていただきたい油です。
量をたくさん摂るという意味ではなく、今までの油を置き換えるイメージで!
n-6系は過剰になると逆効果になる場合があります。
摂るとすれば、n-3系:n-6系=4:1を目安に摂取するのがいいでしょう。
n-9系は植物油に多く含まれていますが、摂るのであればオリーブオイルがオススメです。
サラダ油と呼ばれるもの(菜種・ひまわり・大豆・ごま・綿実・紅花・米・とうもろこし油)は
n-6系を多く含んでいたり、トランス脂肪酸を含んでいるとされております。
ここでトランス脂肪酸とは?
先ほど出てきたシス型の脂肪酸が加工の際に変化したものです。
悪玉コレステロールを増加させ、動脈硬化や虚血性心疾患のリスクを増大させます。
(トランス脂肪酸は牛肉や羊肉にも含まれますが、加工によって発生したものとは違い悪影響は及ぼしにくいと言われています。)
植物油だから大丈夫という訳ではないので、ご注意ください。
トランス脂肪酸を含むもの:ショートニング・マーガリン・ポテトチップス(フライ菓子)
こちらもなるべく避けていただきたいですね。
※ダイエット中の方の脂質の目安量は、1日20g程度です。
※糖質制限中の場合は、1日70~80g(成人女性)を目安に。
長くなりましたが、なんとなく脂質について分かっていただけたでしょうか。
必要な情報はどんどん付け足していこうと思っています(^O^)
次回もお楽しみに!